ブレーキ・異音修理
セレナC27 ブレーキ鳴き|パッドとローター交換で解消
GFC27 実車/フロント用の品番(曙 AN-821WK・セイケン 500-50065)と、鳴きの原因・交換の考え方
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「止まるたびにブレーキがキーキー鳴る」「家族を乗せているのに音が恥ずかしい」。セレナでブレーキの鳴きが気になっている方は多いと思います。
今回は、キーキー音のブレーキ鳴きで入庫した日産 セレナ(DAA-GFC27・2017年5月登録・走行48,630km)の、フロントのブレーキパッドとブレーキローター(ディスク)を同時に交換しました。使った部品は、パッドが曙ブレーキ AN-821WK、ローターがセイケン 500-50065です。
原因は、パッドの減りではなく、ローターの内側の面が錆びて、パッドがきれいに当たっていなかったことでした。交換後、鳴きは止まりました。セレナC27のフロント用の品番、ブレーキが鳴く主な原因、パッドだけでなくローターも替える理由を、実車の写真で解説します。
この記事で分かること
- セレナC27のフロントブレーキパッド・ローターの品番
- ブレーキがキーキー鳴く主な原因
- パッドだけでなく、ローターも同時に替える理由
- フロントとリアで品番が違う点の注意
今回の車両と交換部品
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 車種・型式 | 日産 セレナ DAA-GFC27(S-HYBRID・2WD) |
| 初度登録 | 2017年5月 |
| 走行距離 | 48,630km |
| 入庫時の相談 | ブレーキのキーキー音 |
| 原因 | パッドの残量はあったが、ローターの内側の面が錆びて、パッドがきれいに当たっていなかった |
| 結果 | 交換後、鳴きは止まった |
| 交換したもの | フロントのブレーキパッド(左右1台分)とブレーキローター(左右2枚) |
| ブレーキパッド | 曙ブレーキ AN-821WK(FRONT PAD) |
| ブレーキローター | セイケン 500-50065(ベンチレーテッド)×2枚 |
セレナC27のフロントブレーキ品番
ブレーキパッド:曙 AN-821WK
パッドは、曙ブレーキのAN-821WKです。箱のラベルには「FRONT PAD」とあり、セレナ(DAA,DBA-C27・16/08〜)のほか、ランディやe-NV200、リーフの表示もあります。「MADE IN JAPAN」の表記もあります。
曙ブレーキの公式の車種適用表でも、セレナ GFC27(ハイブリッド ハイウェイスター・平成28年8月〜令和4年11月)のフロント用は AN-821WK です(出典:曙ブレーキ 車種適用表(日産))。
ブレーキローター:セイケン 500-50065
ローターは、セイケン(制研化学工業)の500-50065です。左右で2枚使います。箱のラベルには純正品番 40206-3NA0A の表記があります。部品販売店の適合データでは、外径約283mm・厚さ28mmのベンチレーテッドディスク(内部に冷却用のすき間があるタイプ)とされています。
| 部品 | 今回使った品番 | 備考 |
|---|---|---|
| フロントブレーキパッド | 曙 AN-821WK | 曙の公式適用表でセレナ GFC27 フロント用 |
| フロントブレーキローター | セイケン 500-50065 | 箱の表記・販売店データで純正 40206-3NA0A 対応 |
⚠️ フロントとリアで品番が違います 曙の適用表では、セレナC27のリア用パッドは別品番で、GFC27など2WDは AN-768WK、4WD(GNC27・GFNC27)は AN-745WK です。また、ひとつ前のC26はフロントパッドの品番が違います。通販で買う前に、フロント用かどうかと、車検証の型式・車台番号での適合を必ず確認してください。
品番や適合車種は、プロメンテの部品データベースでも調べられます。AN-821WK・500-50065 とも実物の写真つきで登録しています。
セレナC27のフロントパッド・ローターを探す
今回使った 曙 AN-821WK(パッド)と セイケン 500-50065(ローター)。
⚠️ 購入前に、フロント用か・車検証の型式と車台番号で適合の確認を。
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ブレーキがキーキー鳴く主な原因
ブレーキの鳴きは、パッドとローターがこすれるときの振動が音になったものです。原因はひとつではなく、よくあるのは次のようなものです。
| 原因 | どういう状態か |
|---|---|
| パッドの摩耗(ウェアインジケーター) | パッドが減ると、交換時期を知らせる金属の爪(ウェアインジケーター)がローターに当たってキーキー鳴る |
| ローターの段付き・溝 | ローターの表面が削れて段差や筋ができ、パッドがきれいに当たらなくなる |
| ローターの錆 | しばらく乗らなかった・雨の後などに表面が錆び、こすれる音が出る |
| シムのグリス切れ | パッドの裏の板(シム)とキャリパーの間のグリスが切れ、振動が出やすくなる |
ウェアインジケーターの音は、パッドの交換時期のサインです。キーキー音を放置すると、そのうち音が消えて、パッドの金属部分がローターを削り始めることがあります。音が消えたからといって安心できない理由は、N-BOXの実例で詳しく書いています。
▶ ブレーキのキーキー音が消えたら要注意|N-BOX実車0mm
今回のセレナの原因|ローター内側の錆でパッドが当たっていなかった
今回の車は、ブレーキを踏むとキーキーと鳴く状態でした。外してみると、パッドの残量はまだありました。つまり、ウェアインジケーター(交換時期を知らせる爪)が鳴いていたわけではありません。
原因はローターの内側(車体側)の面でした。この面が錆びていて、パッドがローターにきれいに当たっていなかったのです。ローターの内側は、タイヤを外しただけでは見えにくい場所なので、外から見て「まだきれい」と思っても、裏側が錆びていることがあります。
交換前のフロントブレーキ(外側から撮影)です。鳴きの原因になっていた錆は、この写真では見えないローターの内側(車体側)の面にありました。
パッドの残量があっても、当たり面が荒れたローターのままでは鳴きは止まりにくいので、今回はパッドとローターを同時に交換しました。交換後、キーキー音は止まりました。
今回のポイント
・パッドの残量があっても、ブレーキは鳴くことがある
・見落としやすいのはローターの内側(車体側)の面の錆
・パッドとローターを同時に替えたら、キーキー音は止まった(走行48,630km)
パッドだけでなくローターも替える理由
ブレーキ鳴きの修理では、ブレーキパッド交換だけで済ませるか、ローターも一緒に替えるかで迷うところです。今回はパッドとローターを同時に交換しました。
パッドとローターは、お互いにこすれ合いながら少しずつ減っていく部品です。長く使ったローターには、古いパッドの当たり方に合わせた段差や筋ができています。そこに新品のパッドだけを付けると、パッドがローター全体にきれいに当たらず、交換したのにまた鳴くことがあります。
ローターメーカーのセイケンも、製品の注意書きでローターは左右同時に、パッドと同時に交換するよう案内しています。
ローターも替えたほうがいいサイン
・ローターの表面に段差や深い筋がある
・ローターの外周に、パッドが当たっていない「縁(ふち)」が盛り上がっている
・ローターに摩耗限度(使用できる最小の厚さ)の刻印がある場合は、その値に近い
・ブレーキを踏んだときにハンドルやペダルがブルブル震える(ローターの振れや厚さのムラが疑われる)
交換作業のポイント(実車写真)
⚠️ ブレーキは命に関わる部品です 作業はジャッキアップしてウマ(リジッドラック)をかけた状態で行い、ジャッキだけで支えた車の下に入らないでください。ボルトはすべて整備書の規定トルクで締め、作業後はブレーキペダルを何度か踏んでパッドをローターに当ててから走り出してください。
キャリパーの取付けボルトは規定トルクで締める
キャリパーを裏側(車体側)から見たところです。丸で囲んだ上下2本がキャリパー取付けボルトで、整備書の規定トルクは26.48 N·m(2.7 kgf·m)です(セレナC27・2016年8月〜2018年8月の整備書)。組み付けるときは、この2本をトルクレンチで規定トルクに締めます。
ローターを外したら、ハブの錆を落とす
古いローターを外したところです。ローターが付いていたハブの面が錆びています。ここはローターがぴったり座る面なので、錆や汚れが残っていると、新しいローターが傾いて付いてしまう原因になります。新しいローターを付ける前に、ハブの面の錆を落としておきましょう。
新しいローターを付けて、キャリパーを戻す
新品のローターを付けたら、新しいパッドを入れたキャリパーを戻します。新品ローターのパッドが当たる面に油分が付いていれば、パーツクリーナーで落としてから組み付けます(セイケンの製品の注意書きより)。
新品のパッドとローターは、最初のうちはまだ当たりが付いていません。セイケンは、防錆処理のため使い始めに鳴きが出ることがあるが、使ううちに収まると案内しています。交換直後は急ブレーキを避け、ふつうのブレーキで少しずつなじませていきましょう。
よくある質問
Q1. ブレーキ鳴きは放置しても大丈夫?
原因によります。パッドが減ってウェアインジケーターが鳴いている場合は、交換時期のサインなので放置しないでください。雨上がりの錆による鳴きのように、しばらく走ると消えるものもありますが、自分で見分けるのは難しいので、鳴きが続くなら点検を受けましょう。パッドの残量の考え方はこちらで書いています。
Q2. リアのブレーキが鳴いている場合は?
セレナC27はリアもディスクブレーキです。リアのパッドはフロントと別の品番で、2WDと4WDでも品番が違います。どちらから鳴いているかを確認してから部品を選んでください。
Q3. 自分で交換できますか?
工具と知識があれば作業としてはできますが、前に書いたとおりブレーキは重要な保安部品です。また、ブレーキローター(ディスク)を取り外す作業は、法令上の分解整備に当たります(国土交通省の通達 国自整第275号)。自分の車を自分で整備するのは構いませんが、規定トルクで締められる工具がない場合や不安がある場合は、整備工場に依頼してください。
まとめ
・セレナ(DAA-GFC27・2017年5月登録・48,630km)のキーキー音で、フロントのパッドとローターを同時に交換
・原因は、パッドの残量はあったもののローターの内側の面が錆びて、パッドがきれいに当たっていなかったこと。交換後、鳴きは止まった
・フロントパッドは曙 AN-821WK、ローターはセイケン 500-50065(左右2枚)
・鳴きの主な原因は、パッドの摩耗(ウェアインジケーター)・ローターの段付きや錆・シムのグリス切れ
・段差のついたローターに新品パッドだけ付けると、また鳴くことがある=ローターも同時交換
・ローターを外したらハブ面の錆を落としてから組む
・リア用は別品番。買う前にフロント用か確認を
整備士 nao(ナオ)
元自動車検査員
整備歴15年
本記事の内容は整備マニュアル・メーカーサービス情報・現場経験に基づき執筆。プロメンテ(sps-nk.com)では実車写真と動画を交えた一次情報を発信しています。








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