このページで分かること:スズキ エブリィ(型式 DA17V/DA17W/R06A エンジン)のスパークプラグ交換のやり方を、整備士が実車の写真付きで解説します。NA車 NGK LMAR7CI-8、ターボ車 NGK ILMAR7A8 の指定プラグ、締付トルク 12±2 N・m、交換時期の目安 10万km、イグニッションコイルがインレットパイプに当たって抜けないときの知恵の輪テクニックまで一気にわかります。
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PRO MENTE GUIDE
エブリィ DA17 プラグ交換
イグニッションコイルがパイプに干渉する”知恵の輪”ポイント、NGK指定品番、トルク12±2N·mまで。
SUZUKI EVERY / R06A
スズキ エブリィ DA17 スパークプラグ交換のやり方
整備書では「インレットホース取り外し」指示。でも現場はひと手間省いて”知恵の輪”で抜けます。
対象車両
スズキ エブリィ / エブリィワゴン DA17V / DA17W(2015年〜現行)
エンジン型式:R06A(660cc 直列3気筒 DOHC)
※同じR06A搭載のキャリイ DA16T、スペーシア、ワゴンR、アルト等にも応用可(プラグ品番は車種ごとに要確認)
スズキ エブリィ / エブリィワゴン DA17V / DA17W(2015年〜現行)
エンジン型式:R06A(660cc 直列3気筒 DOHC)
※同じR06A搭載のキャリイ DA16T、スペーシア、ワゴンR、アルト等にも応用可(プラグ品番は車種ごとに要確認)
■ 指定スパークプラグ
| 仕様 | 純正指定プラグ(NGK) | プラグレンチ |
|---|---|---|
| 自然吸気(NA) | NGK LMAR7CI-8(イリジウム) | 14mm プラグソケット (薄肉ロングタイプ) |
| ターボ(過給機付) | NGK ILMAR7A8(イリジウム) |
※車両のエンジンルーム側面または運転席下に貼られている「エンジンサービス基準」ステッカーに記載あり(部品番号 11962-82M20)。
※交換目安:イリジウムプラグ 100,000km(メーカー指定)、実用上は 60,000〜80,000km を推奨。
※交換目安:イリジウムプラグ 100,000km(メーカー指定)、実用上は 60,000〜80,000km を推奨。
■ 必要工具
- 14mm プラグソケット(薄肉・マグネット式推奨)
- 3/8″(9.5sq)ラチェットハンドル
- エクステンションバー 150〜250mm(複数本あると◎)
- ユニバーサルジョイント(首振り、知恵の輪で必須級)
- トルクレンチ(10〜30N·m 対応)
- ラジオペンチ(コネクタ外し用)
- プラグギャップゲージ(新品確認用)
- プラグホール用エアダスター(ゴミ落とし)
■ 作業の要:整備書 vs 現場テクニック
【整備書の指示】
スズキの整備書では、プラグ交換時にまず エアインレットホース(インタークーラーホース)を取り外す よう指示されています。ホースバンド2か所を緩めてゴム管を引き抜く作業です。
スズキの整備書では、プラグ交換時にまず エアインレットホース(インタークーラーホース)を取り外す よう指示されています。ホースバンド2か所を緩めてゴム管を引き抜く作業です。
【現場のやり方:知恵の輪で外さずに抜ける】
実際には インレットホースを外さなくても、エクステンション+ユニバーサルジョイント の組み合わせで、ホースを避けながら3本とも抜けます。
ポイントは2番シリンダ(真ん中)。ここがインレットホースの真上に来るので、ユニバで角度をつけてソケットを差し込みます。1番・3番は比較的素直にアクセスできます。
※ホースバンドを毎回緩めると、ゴムの劣化・クランプの当たりズレ・吸気漏れの原因になるため、外さずに済ませられるなら外さないのが吉。
実際には インレットホースを外さなくても、エクステンション+ユニバーサルジョイント の組み合わせで、ホースを避けながら3本とも抜けます。
ポイントは2番シリンダ(真ん中)。ここがインレットホースの真上に来るので、ユニバで角度をつけてソケットを差し込みます。1番・3番は比較的素直にアクセスできます。
※ホースバンドを毎回緩めると、ゴムの劣化・クランプの当たりズレ・吸気漏れの原因になるため、外さずに済ませられるなら外さないのが吉。
■ 作業手順
STEP 1
エンジン冷却&エンジンフード開放
DA17はキャブオーバー(運転席・助手席下がエンジン)。
・助手席を前方へスライド/背もたれを前に倒す
・助手席下のエンジンフード(ルーフ)を開ける(左右ロックを解除してリフトアップ)
・エンジンが冷えていることを必ず確認(ヘッドが熱いとプラグが齧り付きやすい)
・助手席を前方へスライド/背もたれを前に倒す
・助手席下のエンジンフード(ルーフ)を開ける(左右ロックを解除してリフトアップ)
・エンジンが冷えていることを必ず確認(ヘッドが熱いとプラグが齧り付きやすい)
STEP 2
イグニッションコイルのコネクタを外す
3気筒ぶん、コイル上部のカプラーのロックを押しながら手前に引き抜きます。
古い車両はロック爪が硬化して割れやすいので、マイナスドライバーでロックを起こしてからゆっくり抜きます。
古い車両はロック爪が硬化して割れやすいので、マイナスドライバーでロックを起こしてからゆっくり抜きます。
STEP 3
イグニッションコイル本体を外す
各コイルを固定している10mmボルト(1本/気筒)を外し、コイルを真上に引き抜きます。
固着している場合は左右に軽くこじりながら抜く(ブーツがプラグ先端に強く噛んでいる)。
固着している場合は左右に軽くこじりながら抜く(ブーツがプラグ先端に強く噛んでいる)。
STEP 4
プラグホールのゴミをエア吹き
ヘッドのプラグホール周辺には砂・埃・落ち葉カスが溜まりやすい。プラグを外す前に必ずエアで吹き飛ばす。これを怠ると燃焼室に異物が落下します。
STEP 5
旧プラグを外す(知恵の輪ポイント)
14mmプラグソケット+エクステンション+ユニバーサルジョイントを組み合わせ、
1番(フロント側)→3番(リヤ側)→2番(中央)の順で外します。
2番シリンダのコツ:
・インレットホースに干渉する手前でソケットを一度外し、ユニバの角度を変えて差し直す
・ラチェットは「カチッ」1コマずつ動かす意識で。大きく振るとホースに当たる
・緩んだら手でクルクル回して抜く(マグネットソケットがあると楽)
1番(フロント側)→3番(リヤ側)→2番(中央)の順で外します。
2番シリンダのコツ:
・インレットホースに干渉する手前でソケットを一度外し、ユニバの角度を変えて差し直す
・ラチェットは「カチッ」1コマずつ動かす意識で。大きく振るとホースに当たる
・緩んだら手でクルクル回して抜く(マグネットソケットがあると楽)
STEP 6
旧プラグの状態チェック
抜いたプラグの電極を3本比較。
・1本だけ色・焼け方が違う → その気筒のコイル・インジェクタ不良の疑い
・電極摩耗(丸く削れている)→ 交換時期どおり
・黒く湿っている → 燃調濃い/オイル上がり・下がりの兆候
・1本だけ色・焼け方が違う → その気筒のコイル・インジェクタ不良の疑い
・電極摩耗(丸く削れている)→ 交換時期どおり
・黒く湿っている → 燃調濃い/オイル上がり・下がりの兆候
STEP 7
新品プラグ取付(トルク管理)
・新品のギャップはNGK出荷時0.8mmで設定済み。基本は 無調整でそのまま使用
・ネジ山には焼付防止剤を塗らない(NGKはそのまま締付を推奨)
・手でネジ山を2〜3周回し入れる → ソケットでカチッと着座まで
・トルクレンチで12±2 N·m(ガスケット式、M12×1.25)で最終締め
※体感基準は「着座してから約2/3回転」。オーバートルクは絶対NG(ヘッド側ネジ山破損)。
・ネジ山には焼付防止剤を塗らない(NGKはそのまま締付を推奨)
・手でネジ山を2〜3周回し入れる → ソケットでカチッと着座まで
・トルクレンチで12±2 N·m(ガスケット式、M12×1.25)で最終締め
※体感基準は「着座してから約2/3回転」。オーバートルクは絶対NG(ヘッド側ネジ山破損)。
STEP 8
コイル復旧・始動確認
・コイルを元の位置に差し込み(奥まで確実に)
・10mmボルト 10 N·m で締付
・カプラーを”カチッ”と音がするまで押し込む
・イグニッションON → エンジン始動。アイドル安定、吹け上がり確認
・試走後、エンジン停止して目視でオイル漏れ・カプラー抜けを再チェック
・10mmボルト 10 N·m で締付
・カプラーを”カチッ”と音がするまで押し込む
・イグニッションON → エンジン始動。アイドル安定、吹け上がり確認
・試走後、エンジン停止して目視でオイル漏れ・カプラー抜けを再チェック
■ 締付トルク一覧
| 箇所 | トルク |
|---|---|
| スパークプラグ(M12×1.25、ガスケット式) | 12±2 N·m |
| イグニッションコイル固定ボルト(M6) | 10 N·m |
■ 注意点・トラブルシューティング
- エンジンは必ず冷間で作業。熱間でプラグを外すとアルミヘッド側のネジ山が齧る(一発でヘッド終了の可能性あり)。
- 2番シリンダが一番鬼門。無理にラチェットを振り回すとインレットホースのクランプや樹脂パーツを割る。時間をかけて角度を探る。
- コイル復旧時の差し込み甘さでミスファイア(失火)になるケース多発。プラグ先端にブーツがカチッとハマる感触を確認する。
- プラグ品番の間違いに注意。NA車(LMAR7CI-8)とターボ車(ILMAR7A8)は形状・熱価が違う。車両ステッカーで必ず確認。
- 社外プラグ(DENSO等)への変更も可能だが、ターボ車はNGK指定熱価を遵守(1〜2番違いで失火)・プレイグニッション)。
- 作業後しばらくアイドル不安定なら、コイルコネクタの差し込み不良 or プラグのトルク不足をまず疑う。
■ 交換時期の目安
| 用途 | 推奨交換サイクル |
|---|---|
| メーカー指定(イリジウム) | 100,000km |
| 一般使用(通勤・配送) | 60,000〜80,000km |
| シビアコンディション (短距離・高荷重・ターボ) |
40,000〜50,000km |
アイドル不安定、加速時のもたつき、燃費悪化、失火警告灯点灯(P0300〜P0303)が出たら、走行距離に関係なく早めの点検・交換を推奨。
プロメンテ(Pro Mente)
スズキ エブリィ/キャリイ等のR06Aエンジンのメンテナンスに対応。不安な作業はプロにご相談ください。
スズキ エブリィ/キャリイ等のR06Aエンジンのメンテナンスに対応。不安な作業はプロにご相談ください。
■ 現場からひとこと(知恵の輪テクニック)
スパークプラグはイグニッションコイルさえ外せれば、簡単に外せます。
ところが、そのイグニッションコイルがインレットパイプに当たって真っすぐ抜けないのが DA17 の泣きどころ。整備書ではインレットホースを外す手順になっていますが、知恵の輪のようにコイルを少しずつずらしていけば、頑張れば外せます。
※ スズキさんもほんの数ミリ位置をずらしてくれればよかったのに……(開発陣へ)

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